一般的に馴染みが深い「歌う」を意味する「sing」。
簡単な単語だからこそ何も意識せずに「シング」「スィング」と発音しがちです。
でも実は、この「sing」、ネイティブに伝わる・ネイティブの発音を聞き取れるために重要な
発音の要素が揃っています。
簡単だけど意外と発音にポイントがある単語例
singを「スィング」singerを英語に寄せたつもりで「スィンガー」とか言ってません?
下の単語の発音をご覧ください
単語 | 悪い発音 | 正しい発音 |
sing | シング | sɪŋ |
singer | シンガー | sɪ́ŋɚ |
long | ロング | lɔ:ŋ |
longer | ロンガー | lɔ:ŋɡɚ |
※上記をクリックすると表の順に音声をご確認いただけます
カタカナでは「グ」で終わるか、英語っぽく「ングァー」って言い分けるしかありません。
発音の知識が無ければ当然そうなります。
実は「ɡ」は破裂音。「ŋ」を鼻音と言いまして、最後の息の処理が異なります。
具体的に言うと
「ɡ」は息が一切鼻に抜けない様に、喉から来る息を舌の奥でせき止め、その圧力を感じて発音します。
「ŋ」は口からは一切息を出さずに鼻から音を出します。
何言ってるか分かりませんよね?
分かりませんがどうすればいいのでしょう?
→はい。発音記号と舌を覚えて丁寧に発音練習しましょう。
実は「l」や「r」が「ラ行」で代用しやすいと誤解してカタカナに引っ張られやすいのに比べ「ɡ」「ŋ」はあまりにもカタカナと音の作り方が違うので一度覚えちゃえば簡単に発音できます。
singerなんかは機械的に「ŋ」➜母音「ɚ」に繋げれば簡単に正しい音を出せます。
「ɡ」「ŋ」舌の作り方
「ɡ」は破裂音なので「ŋ」(ングではない)に比べると詰まりが生じます。
「ŋ」は鼻に抜けるので柔らかい感じになります。
練習①「ŋ」で区切って練習します。
sɪ́ŋ/ɚの場合は/で区切って鼻から息が出るのを確認してɚに行きます。
これで「シンガー」と決別できます。
練習②lɔ:ŋ/ɡɚ
同様に「ŋ」で区切ってɡ ɚに行く練習します。ɡで詰まりを意識します。
鼻から息を出しながらɚに行くかɡで詰まりを生じさせてɚに行くかをしっかり意識してください。
次の発音記号を丁寧に発音する
辞書を相棒に発音記号を調べ、忠実に発音練習する。「日本語とは違う音なんだ」と言い聞かせ研ぎ澄ます。責任は自分にしかありません。
トレーニングしつつ、交流会で聞き返された箇所の単語帳を作る…なども余力があればやってみてください。時間をかければちゃんと発音に反映されます。
ここで「レバレッジ」だとか「効率」って口から出ちゃう人はマズいですよ。
覚悟もなく「もっと楽にできないかな?」って考える人の可能性大です。
もう一つの注意事項、比較練習やリンキング練習では、それっぽく聞こえることを目的にしないこと。音を寄せないでください。
実は、日本人であるあなたが「英語っぽい音」と感じたところで聞く人に伝わらなければ意味はありません。
発音練習はネイティブに通じる確率を上げるのが目的なので結局、発音記号通りに音を出す方が近道になります。しかも、このトレーニングの素晴らしい点は日本に居ながらできることです。
ある程度準備できていると、その分渡航後に時間を取られることはありません。
結局、「あなたの英語発音の柱を作って海外に行きましょう!」ってことです。
もし発音の型が無ければ、耳にする英語の訛りに気付けない、話者の出身地の発音に引っ張られ翻弄され続けます。おススメは、ぼくら日本人に馴染みのある米語発音です。
きっと型は作りやすいはずです。
録音しネイティブの音声と比較しまた練習する、福岡の発音矯正はヒデイングリッシュにお任せください
指導を受けている方、教本で独習している方は「舌や口、顎位置が整ってきたぜ!」と感じたら、英語の強い音やリズムを再現できるかを録音して聴いてみましょう。
僕らが持っている日本語のリズムと英語のリズムのズレを視覚的に理解し再現練習します。
ここまでくるとリズムは改善余地があっても個々の音は簡単に再現できる筈です。
リスニングは耳の良し悪しではなく自分で音をヒットさせられるかどうかがポイントです。
もし、再現しにくいリンキングペースや音節を見つけたらそこを潰していきます。
その繰り返しです。
きっと数年で英語を発音するのがホントに楽しくなっているはずです。