「学校の制服よりも分かり辛い」
五輪のユニフォームが発表になったそうですね。いつも感じることがあります。こういう国をあげてのイベントって何を掲げて、何のためにやるのかをユニフォームに至るまで一貫させ、素人にも伝わってこそ意味があるのに正直、国の思いも提供者の想いや執念のようなものも感じられませんね。中価格帯メーカーの新作みたいです。
当然感動も与えず、「まぁこれでいいか」という妥協する人には買って貰えるけど、結局マークダウンでも売れ残って焼却処分されるような…
たまに学校の制服にデザイナーさんが起用されますよね。東京ブランドのデザイナーさんとか、「アルマーニ」の制服導入騒動もありましたよね。騒動になるだけ衝撃はあったんですよね。学校側の理想なり考えが提示され少なくとも父兄にそれは伝わりはしたという…
「日本を纏う」などと大袈裟なタイトルの割には捻りも無く、安直に国旗に引っ張られた配色。巻き物に柄をプリントしただけ…僕なら日本的クリエイティビティを出せるパワーのあるデザイナーさんなどに依頼するでしょうね。利権誘導目的なのかコスト面のみで企業が選ばれたのか理由は明かにされていないんで分かりません。
何でAOKI?
「 誘致に成功した際の制服も実はAOKIに製作してもらっており、非常に縁起がいい。オリンピック・パラリンピックで同じデザインを採用したことで、社会全体のテーマである“共生”を具現化できる。」
引用元
エビデンスよりも”おまじない”で選手の皆さんはメダルを期待されているようです。同じデザインで”共生”を表現したなどとデザイナーが言おうもんならその人は陳腐過ぎるとこき下ろされるでしょう。何でこんなデザインになったかリユウモ明らかにされていません。
更にAOKIのパーソナルオーダーが理由の一つになっています。「われわれはグループ全体で全国に約1300店舗を展開している。幅広いサイズに対応するため、全国のパーソナルオーダーを行う約5000人のスタイリストの中から優秀な300人を抜てきし、採寸を行う。」
正直、着用姿は余り格好良くないんで、パーソナルオーダーってまぁPO(パターンオーダー)でしょう。もっといいパターンのところはたくさんあります。僕ならAI に計測値データを学習させて美しさと選手お好みのユルさ、パーソナル感を両立させたユニフォームをつくって…「ZOZO スーツが先鞭を付けた未来のスーツは我々が切り開く」とか言って、宣伝効果も狙った別のAIローンチ企画として社内へのノウハウ蓄積も目指すでしょうね。え?文系が何言ってんだって?
ご参考↓
「文系がAI人材になれるわけない」とか言ってる奴は何も見えてない。アルゴリズムの理解には数学は必要だが、それはほんの一部に過ぎない。重要なのは、機械学習で何が出来るのか理解してそれを活用できること。コックが電子レンジの原理を知らないけどそれを活用して素晴らしい料理が作れるのと同じ。
— tdual☃️MatrixFlow (@tdualdir) June 24, 2019
縦割りで進む東京五輪
何のための五輪?一部の業界のため?ユニフォームに関しては組織的に決められた印象しかないですね。可もなく不可もないデザイン。未だに国旗の色に捕らわれ過ぎ。変貌著しい渋谷に象徴されるスピード感、モダンに変化し続ける東京も感じられない…どう見てもMDブランドの新作レベル。
頭で考えて皆の考えを中途半端にまとめたような。復興五輪なら被災地の一つ、福島出身のジュンヤワタナベに依頼すると主張、美意識、時代感も備えた違うものが出来たでしょうし、アンダーカバーやサカイ…日本らしいブランドのデザイナーは他にも居ます。何故AOKI なんでしょう?
五輪公式服装を発表「ニッポンを纏う」初パラと同一
https://www.nikkansports.com/m/sports/news/202001230000232_m.html?mode=all
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